看護師のお仕事。介護施設で働く

今、介護施設で働く看護師が求められています!

現在の看護師の方が働く職場を見てみると、病院と診療所で8割以上を占めており、ほとんどの看護師の方が医療機関で仕事をしているのがわかります。

 

一方、病院や診療所以外での就業場所はどうかというと、介護老人保健施設が約3.1%、訪問看護ステーションが2.4%、社会福祉施設が1.6%、介護老人福祉施設が2.5%となっており、中でも、介護関係の職場で働く看護職員の方がここ数年で増えてきているのがわかります(注)。

 

理由としては、介護保険施設では、看護師の設置が義務付けられていることの他、日本がますます高齢化社会を迎え、それに伴い介護を必要とする高齢者の増加、そして、今後、その高齢者も、より医療機関に依存にしていくことが予想されることが挙げられ、介護の領域でも看護の機能がより求められているといえるからです。

 

注)出典:日本看護協会

 

 

介護施設で働く看護師

 

介護施設の種類

介護保険で利用できる施設には、
□特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)
□老人保健施設(介護老人保健施設)
□介護療養型医療施設(介護診療病床)
の3つに分けらます。それぞれ、設置すべき医療関係者の数が、次の表のように決められています。

 

 

医師や看護師などの職員の数の違い(定員100人当たり)

特別養護老人ホーム
(介護老人福祉施設)

介護老人保健施設 介護療養型医療施設

医師(非常勤可)1人、
看護職員3人、
介護職員31人、
介護支援専門員1人、
その他 生活相談員 等

医師(常勤)1人、
看護職員9人、
介護職員25人、
理学療法士または作業療法士1人
介護支援専門員1人、
その他 支援相談員等

医師3人、
看護職員17人、
介護職員17人、
介護支援専門員1人、
その他 薬剤師、栄養士等

出典:全国老人保健施設協会

 

それぞれの施設の概要、その中で看護師の仕事としてそのようなことが求められているか、看護師として働く場合のメリット・デメリットを見ていきましょう。

 

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)

特別養護老人ホームを利用できる方は、要介護1〜5の認定を受けた、65歳以上の方が対象です。身体上あるいは精神上において、著しい障害を有するため常に介護が必要で、居宅における介護を受けることが困難な方が入所する施設です。

 

しかし、福祉型の施設なので、常時、医師の手当てを必要とする方が入所することはできません。

 

入居以外にも、短期入所サービス、デイサービスも行っています。

 

看護師の仕事

上記のように、入所される方は、介護を必要とする高齢者であるため、ちょっとしたことで体調を崩される方が多く、そのため、看護師が率先して健康管理を行う必要があります。具体的には、
■体温、血圧のチェック
■健康状態の観察、栄養管理
■体を清潔に保ってあげる
■排泄管理、床ずれの予防
■薬の管理
■介護スタッフに対する指導
などがあげられます。特に、医療の専門家としての経験や知識が求められる職場でもあります。

 

また、病院と違って、医師が24時間常駐しているわけではありません。高齢者の状況によっては、その緊急度を看護師自らが判断して嘱託医に連絡して指示を仰がなければなりませんので、判断力が求められます。

 

 

看護師としてのメリット

■利用者の方一人ひとりと向き合った看護ができる。そういった意味では、看護師としてのやりがいを感じることができるといえるでしょう。
■待遇面では、夜勤のない施設が多いようです。家族を抱える看護師の方には、メリットの一つといえるかもしれません。

 

 

看護師としてのデメリット

■病院の場合は、医療技術の進歩に遅れないようにと、定期的な勉強会や研修等に参加して、スキルアップを図ることができますが、介護施設でそのようなスキルアップを期待するのは難しいといえます。
■入居される方をサポートするのは、看護師だけではありません。他にも介護士や作業療法士などと一緒にサポートしていくことになりますので、作業の分担等がうまくいかないと、ストレスを感じてしまうことになります。

 

老人保健施設(介護老人保健施設)

介護を必要とする高齢者の方の自立を支援し、家庭への復帰が目指せるよう、医師を中心として、看護師による看護・介護ケア、作業療法士や理学療法士によるリハビリ、そのほかにも栄養管理や食事・入浴等の日常的なサービスまでを行います。
利用者の方の状態や目標に合わせて、上記のように、医師・看護師・作業療法士等が一丸となってケアやサポートを行い、夜間であっても安心できる体制を整えています。

 

 

看護師の仕事

この老人保健施設の特徴は、上記のとおり、家庭に復帰して生活できるように、医師を中心としてケアやサポートを行っていきます。看護師としては、利用者の方の健康管理(バイタルチェックや服薬等)を行いながら、医師をはじめ、介護士、理学療法士、作業療法士等と協力しながら、リハビリをサポートしていきます。また、単に食事や入浴をサポートするというのではなく、あくまでも入居者が自立できるためのケアやサポートを行っていく必要があります。
基本的には、利用者の方の健康管理(バイタルチェックや服薬管理など)が中心です。

 

他の介護施設と違って、この老人保健施設は、医師の常駐が義務付けられています。従って、医療的な判断は医師が行い、看護師がそのサポートを行うという意味では、病院と同じような働き方に近いのですが、一方、介護士や理学療法士等と一緒に介護の仕事も求められるという側面も持っているため、コミュニケーションをうまく図りながら、円滑なサポートを心がけていくことも必要になります。

 

 

看護師としてのメリット

■医療的な判断は医師、看護師はその介助的な役割を担うという意味では、病院に近い仕事ができる。
■入居した方が自立していく姿を見ることができ、やりがいと喜びを感じることができる。
■看護師は夜間も常駐することが求められます。夜勤手当等がつくので、高収入を希望される方にとっては、メリットといえるでしょう。

 

 

看護師としてのデメリット

■介護士と一緒に働くことになりますので、仕事の役割分担等においてやりづらいと感じる場合がある。
■家庭の事情で夜勤を希望しな看護師にとっては、デメリットといえるでしょう。

 

介護療養型医療施設(介護診療病床)

主に医療法人が運営する医療施設ですので、上記の特別養老老人ホームや介護保険施設よりも、重度の要介護者などを受け入れる施設となります。

 

この施設は、上記のとおり医療施設で、入居者は急性疾患から回復期にある寝たきり患者が対象となりますので、看護師としては、医学的管理に基づくケアやサポートが中心となり、食事や排せつ等の介護サービスも行います。

 

上記の表もあるように、3名以上の医師の常駐が求めらますので、他の介護施設と比べると、手厚い医療を受けることができます。とはいっても、患者の方の症状は比較的安定していることが多いので、落ち着いたケアやサービスを提供することができ、残業も少ないといえるでしょう。

 

 

看護師の仕事

医療的な側面としては、胃ろうや経鼻チューブからの栄養剤注入、吸引・酸素吸入等のケアを行います。他にもバイタルチェック、投薬等も行います。

 

患者に対するケアやサポートは、看護師のほか、栄養管理士、理学療法士、作業療法士などの専門家と一丸になった連携が重要となりますので、仕事の役割分担などでうまく協力を図りながら連携をとることが重要です。そのような意味でも、スムーズなコミュニケーションが欠かせません。

 

 

看護師のメリット

■介護施設の中では、一番病院に近い業務となりますが、とはいえ、一般の病院と比べると、医療処置が軽度といえるでしょう。残業も少ないようですので、家族をもった看護師の方には、比較的働きやすい職場といえるでしょう。
■この施設には、理学療法士や作業療法士等の専門のチームがいて、それぞれ重要な役割を果たしながら、患者の方をサポートしていきます。つまり、チームプレーが求められるので、チームプレーが得意な看護師の方にとっては、働きやすい職場といえるでしょう。

 

 

看護師のデメリット

■逆に、チームプレーを得意としない方にとっては、ストレスを感じる場合が多いかもしれません。

 

介護施設で働きたいと思う前に

このように、病院勤務と比べると、「楽そう」「夜勤が少なそうで、家族を抱える自分には合っているかも!」などと思われる方が多いのではないでしょうか。

 

しかし、実際、介護施設で働いたことのある看護師の方からは、次のような声が聞かれるのも事実です。

 

■介護と看護との役割分担において、介護職の方との役割分担や連携がうまくいかず、ストレスを感じることが多い。
■医療機関等との関係や連携がうまくかみ合わないことも多く、看護師として責任をもって仕事に携わることができない。

 

上記のような事情は、介護施設一つ一つで細かく違ってきます。もちろん、医療機関との連携をうまく図って入居者本位の介護を心がけている施設もあります。しかし、今まで病院や診療所でしか働いたことのない看護師の方にとっては、介護施設での復職・就職に不安を感じる方も多いことでしょう。

 

一つの介護施設に固執することなく、復職先として複数の介護施設を当たってみることも大切ですが、特に家族を抱える看護師の方にとっては、じっくり比較検討してみる時間的余裕はない、というのが本音ではないでしょうか?

 

そのような時、あなたの職場復帰をサポートしてくれる「看護師求人・転職支援サービス」を利用してみるというのは、どうでしょう!

 

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